兼題「年忘(としわすれ)」 火星句会 2019/12/17(火)
2019-12-18


兼題というのは、句会を開く前にあらかじめ出しておく題のことですが、今回は「年忘」。忘年会のことです。これは冬の季語ですが一寸変わっていて、12月にしか使えない季語なのだそうです。句会は基本的に当季詠ですが、さらに使用が限定される季語だそうです。

 この日の私の投句は次の3句。参加者28名。

 

@ 一人きりの年忘れ酒買うて来た

 冬−年忘れ 一口に忘年会と言っても、時代によって色々。一昔前の、職場の大掛かりな忘年会はとっくに無くなっているのかな?今の若い人はお酒を余り飲まないとも聞きますが、どうなのでしょう?そんな若い人も、或は孤独なお年寄りも、今は一人酒が流行り?そんな風景を詠んでみましたが、「酒」ではなく、もっと具体的に「コップ酒」とか「ハイボール」とかにした方がよいと言われました。

A 年忘れいつもの顔が並びをり

冬−年忘れ これは何ということもない、ありふれた句です。職場恒例の年末風景です。殊更に奇をてらうことなく、ありふれた忘年会風景を詠んでみましたが、「顔」ではなく、具体的に「額」とかにした方がいいということでした。

B 白菜切る妻(さい)の手元の瑞々し

冬−白菜 お一人の方から並選を頂きました。「妻」を(さい)と読ませたのは、夏目漱石の小説によく出て来る読み方なので、そういう雰囲気で読んでもらえるかと期待したのですが、それよりも面白さが出てしまうので、普通に(つま)と読んだ方が良いのではないかと言われました。この句の季語は白菜(冬)なのですが、句の主題は妻の手元の瑞々しさにあります。白菜と妻の手元と、その対比、句の流れがどんなものか、そのあたりを聞いてみたかったのですが、うまく質問できませんでした。

 

◎次回掲載予定 1月21日(火)火星句会 兼題「風花」

 さて困った。風花を見たことがない。(苦笑)

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